培ってきたノウハウを共有するプラットフォームを作りたい。
そんな想いから生まれたデジタリフトのナレッジサイト「den-Know」(デンノウ)。

社内の情報整理やノウハウ共有を行うためのサイトとして、社員の発案から始まったプロジェクト「den-Know」。今ではすっかり社内に浸透し、業務効率化に役立っているといいます。

プロジェクトを立ち上げた2人のキーマンに、「den-Know」誕生のきっかけや経緯、リリース後の効果まで、デジタリフトを支える社内プロジェクト成功の秘訣を聞きました。

瀧嶋 優友(たきしま ゆうすけ)
入社4年目。未経験で広告業界に飛び込みデジタリフトに入社。広告配信設計や広告運用をゼロから学ぶ。現在は運用のみならず、デジタルマーケティング領域のコンサルティングや新入社員教育を担う。

是澤 和恵(これさわ かずえ)
入社4年目。前職から広告代理店に勤め広告運用をメインに担当。クライアントのニーズに合わせて多様な広告媒体を取り扱う。後輩社員から仕事の質問を受けることも多く、今回紹介する「den-Know」プロジェクトの発起人。

社内に溢れかえった情報とノウハウをまとめることで、業務に関するコストデメリットを削減

ナレッジサイト「den-Know」(デンノウ)の概要を教えてください。
是澤:ノウハウ共有を進めるための社内プロジェクトによって作られた、仕事を進めるうえで必要な情報を集約しているナレッジサイトです。わからないことがあったときに、社員が自分で調べられるように、各広告媒体のアカウントの作成方法や、つまずきそうなポイントを記事にしてまとめています。
どのようなきっかけでスタートしたのでしょうか?
是澤:他の広告代理店では、広告媒体によって担当者を分け、媒体に特化させる手法がおもにとられているのに対し、デジタリフトでは、全社員がすべての媒体の知識を身につけ、運用できるよう取り組んでいます。

クライアントに対し、広告運用に限らず総合的なデジタルマーケティングを展開することができるCdMOの存在が強みである当社は、事業規模の拡大に伴い、取り扱う媒体が日々増えているのです。
業務幅や知っておくべき情報は増え続けていくのに、大量の情報が散らばってしまっているという課題を感じていました。

瀧嶋:この問題は社員の間でも常々議論されていて、「あの資料ってどこにあったっけ?」「データはどこに格納されてますか?」という感じで、情報が社内に溢れかえっている状態でした。

是澤:たとえば、新人社員がある媒体について質問をしたいと思ったとき、既存社員の誰が一番詳しいかということすらわからないと思うんです。そうすると「この媒体に一番詳しい人は誰ですか?」と社内でいろいろな人に聞いて回って、情報を集めないといけません。正直これはとても大変ですし、非効率的ですよね。

そこで、社内向けに情報を集約して、各自の能力に応じて情報を取得できるようにすることで業務効率化につなげられるのではないかと思い、このプロジェクトを提案しました。

瀧嶋:クライアントからの依頼でスピード感が問われるときに、効率的に情報収集ができることは大きなアドバンテージですよね。

言わずもがな、聞かれる側の人は教える時間が発生しますよね。教育という割り切りはあるとはいえ、教育コストは少ない方がいい。社員数が増えれば増えるほど、最適な情報共有と効率的な情報収集フローの構築が必須だと感じるようになっていきました。

プロジェクトをスタートさせようと思ったときに、社内にはどのように報告したのでしょうか?
是澤:最初は私が個人的に「こういう仕組みがあったらどうかな?」と同僚たちに聞いて回るところから始めました。そのときに賛同の声を多くもらったので、ニーズはあると思い、本格的にプロジェクトを始めたいという気持ちを瀧嶋に相談しました。

瀧嶋:経営陣に相談をしてみると、プロジェクトへの賛成は得られた一方で、3つの課題が与えられました。

1つ目は、長期的に続けていくための体制構築を整えること
2つ目は、プロジェクトを行うに値するコストメリットを示すこと
3つ目は、プロジェクトメンバーを考えること

れぞれの課題に対して、どのような提案をしたのでしょうか?
瀧嶋:1つ目の「長期的に続けていくための体制構築」は、全社的に施策を浸透させることに加え、プロジェクトを維持管理する人とその役割を明確にすることから始めました。

「den-Know」をただ作っておしまいとするのではなく、情報を更新、追加したりより使いやすい仕様に改良したりと、重要なのは継続的にPDCAを回すことです。長期的に運用できる体制を作り、改善改良を加えることで、社員全員に使ってもらえるツールになると考えています。

次に、2つ目の「プロジェクトを行うに値するコストメリット」に関してです。業務時間を使って記事を作るという部分で、最初はどうしてもコストがかかってしまいます。コストをかけるメリットとは何だろうと考えたときに、教育コストとして掛かっている「時間」をいかに短縮できるかを示そうと考えました。

たとえば、誰かが是澤に質問したとき、是澤は質問に対して回答する時間を使っています。質問する人が1人であればいいですが、そうではありません。同じことを60分かけて説明すれば60分x人数になってしまうので、コストデメリットは積もれば積もるほど大きなものになります。それを、「den-Know」を使えば一人当たり10分で済むかもしれない。1回あたり60分が10分なると、50分の時間が創出されます。

質問をする人の数x質問の数x想定削減時間=総削減時間。つまりコストメリットになります。

今回のプロジェクトに必要な作業時間=投下コストと、上記のコストメリットの差分を具体的な数値を用いて説明をしました。

3つ目の「プロジェクトメンバー」は、少数精鋭を心掛けました。プロジェクトは人数が増えると意思決定スピードや進行スピードが落ちてしまいがちです。そのため何人かに声を掛けて、スピード感をもって推進してくれる人たちをプロジェクトメンバーとして選出しました。

持続性のあるプラットフォームを実現するため、自社基幹システムをベースに「Googleサイト」を採用

プロジェクトの運用段階ではどのような取り組みを行ったのでしょうか?
是澤:新たな仕組みを浸透させるためには使いやすいツールの選定が命です。そのため分かりやすいテンプレートがある、Googleドライブとの連携がスムーズな「Googleサイト」を選びました。すでに社員全員がGoogleアカウントを持っているので、いちいちパスワードを入力する手間もなく、セキュリティ面での手間もかかりません。

瀧島:記事を作り始める前にどんな情報に需要があるかを考え、スプレッドシートに100件以上リストアップ。そこから優先順位をつけて、80記事を執筆しました。

読まれる記事を制作するにあたり、どこを工夫していますか?
是澤:画像の貼り付けや文字の装飾を行い、見やすさを追求しました。加えて意識したのは、欲しい情報がピンポイントで見つかるような記事にすることです。たとえば「広告アカウント開設方法」というテーマでも広告媒体ごとにやり方は異なるため、媒体ごとに記事を分けて格納しています。

今後さらに記事数が増えていく予定ですが、プロジェクト開始後約4ヶ月で、100記事以上を制作しました。

瀧嶋:記事に盛り込む内容は、社内の人に聞かなければ絶対に解決しないことや実際に運用してみてわかったことを中心に盛り込んでいます。代理店特有のやり方や社内ルールなどは、Googleでどれだけ検索しても出てきませんからね。

瀧島:さらにGoogleアナリティクスを使って、よく読まれている記事、逆にあまり読まれていない記事を分析しています。これにより、どんな情報であれば社員から需要があるかがわかるようになってきました。

よく読まれている記事は、自分たちが扱っている媒体の最新情報や過去の経験をわかりやすくまとめた記事です。アジャイル型の広告運用を行うなかで効果を高めることができた手法など、ノウハウの核になる部分はとくに求められています。

出発点は「社内ノウハウの共有しづらさを解決するためのコンテンツ」という位置付けだったんですが、コンテンツのクオリティとしては社外に出しても、同業他社の興味・関心をひくものになっていると思います。

部署によっては活用率100%も!「den-Know」の浸透で業務効率が格段にアップ

プロジェクト実施後、どのような効果を感じましたか?
是澤:プラットフォームを作ったことで、質問する側、される側両方の時間短縮になっていると実感しています。

私自身、誰かから質問をされたときに、あらかじめプラットフォームにアップしていた記事を共有することによってスピーディーに解決できたことがありました。やはりつまずく部分は皆同じ部分。その都度、対面で対応するより効率化できたと思っています。

社員から「他にもこんな記事がほしい!」という要望ももらえるようになってきました。最初に提示された「社内に浸透させる」という課題は、すでにクリアできているんじゃないかなと思います!

瀧嶋:手順を見れば解決する質問に関しては確実に減ったと思います。私はノウハウプロジェクトを進めながら、新入社員研修の担当もしているんですが、その研修のときに「den-Know」を紹介していますね。「このサイトに書いてあることは、もれなくデジタリフトで使える情報なのでぜひ使ってください」と伝えています。

きっと実務についた瞬間に「すごい!」と思ってもらえるんじゃないかな(笑)。新入社員の反応は、これからとても楽しみですね。

部署によっては活用率100%のところもあるのではないかと自負しています!社内向けでスタートした「den-Know」ですが、社外に向けて発信する準備もしています。

もし今後、別のプロジェクトを立ち上げるとしたら、どのような企画をたてますか?
是澤:効率化という観点では、情報共有以外にもできることがあると思うので、皆がもっと効率的に働ける仕組みを作っていきたいなと思います。たとえば、入稿の自動化ですね。現在、手作業をしている業務を自動化させたいですね!

瀧嶋:クリエイティブセンスを磨くプロジェクトを立ち上げたいと思っています。たとえば広告文面を作るときにどんな言葉を使えば響くのかという部分は、もっと追求できるはず。勉強会を開いたり、スキルを学ぶ場を設けたりしながら、切磋琢磨できるといいなと思っています!

コラム一覧

  • 「求められるのは変化に対する適応力」オフィス変遷と共に会社の歴史を振り返る

  • 他の広告会社との違いは?業務内容の詳細って?面接で聞かれる質問にすべて答えます!

  • 株式会社電子広告社から「株式会社デジタリフト(DIGITALIFT)」へ社名変更

  • デジタリフトが強みとするアジャイル型広告運用とは?

  • デジタリフトが挑む広告運用の枠を超えた新たな戦略「CdMO」とは

  • 新たな経営スタイル?社長と取締役が二回り離れた「歳の差経営」のリアル